暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】




「なぜ、余の側を去った?」


…………………………はい?


今なんと…………。


「起きてから身なりを確認したか?」


「え………っ?」


陛下にそう言われ、医務室に備え付けられている鏡へ行き、姿を確認すると、そこには…………………



「何で……………っ!?」


ウィッグの被っていない素の私がそこには映っていた。


それじゃあまさか陛下は私だと気づいて……………


「アニが被っていたウィッグとかけていた眼鏡はそこに置いてある」


うん。完璧に気づいてるよ。