ドアから外へ出ようとしていると、思いもよらずなんと陛下から声をかけられた。 「………待て」 「な、何でしょう…………?」 仕事をする手を止め、不思議そうにこちらへ目を向けている。 「何故泣いておる?」 「……………泣いて…おりませんが?」 涙なんて流していないのに、私を見て泣いていると言う陛下。 一瞬バレたのかと思ってドキッとした。