暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】




だとしたら陛下は何て言うの……?


私も周りと同じく息を呑んで返事を待っていた。



視線が陛下に集まる。


「余がそこまで言わぬと分からぬというのか……?」


陛下から発せられたその言葉には何だか黒いモヤのようなものを感じ、


隣にいる私までもがゾ……ッとなる。


対するステラ王女は顔を真っ青にし、今にも倒れてしまいそう。


「……あ………いえ………そんな事は……」


「分かっていてそのような事を言ったのならば、ここの王女はそうとう無能のようだな。いっその事攻め落として見るのもまた面白いのだが………(笑)」


陛下がそんな事を言うと冗談に聞こえないのでまた怖い。