「宜しければあちらのテラスで私(わたくし)とご一緒に夜空を眺めながらお話致しませんか?」
サラッと陛下の横に立ち、テラスへ誘おうと腕組みをする。
そのときにステラ王女と目があった。
「あら…………………貴女はどちら様?」
上から下まで舐め回した後、陛下の時とはまるで違い、
人を下に見るような目で私を見てきた。
なんか失礼なんじゃない?…………って思ったが、ここは一つ笑顔で対抗する。
「私はアニと申します。王女様にご挨拶申し上げます」
ドレスの裾を持って軽くお辞儀をする。
顔を下げてても分かるぐらいに、その視線は鋭かった。



