暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】




取りあえず私は机の上に置かれた小皿を手に取り、その上にサンドイッチとショートケーキを置くと、


サンドイッチから口に運んでみた。


……………………………ヤバイ。



レタスがシャキシャキしてて、このハムなんか………………ジューシー。


たまごサンドに至っては、中がトロトロでパンはふわふわ。


流石シェフの作る料理って感じだ。



ほっぺが落っこちてしまいそう。




私はある程度立食所で食事を楽しんだ後、


陛下と先ほど分かれた場所へ戻ってみたが、


そこには既に陛下の姿は見当たらなかった。


「あれ?…………………どこいったんだろう?」


陛下の周りを囲んでいた女性達はこの会場にいるし、


陛下が勝手に私をおいて帰るなんて事は、そもそも考えたくない。


もしかしたらどこかで休憩されてるのかな?


風に辺りながら休んでいる事を願い、私はバルコニーへ向かうことにした。