暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】




「ようこそお越し下さいました!招待状を拝見いたします」


宮殿内に入ると黒のタキシードを着た紳士的な見た目の白ヒゲの男性から声をかけれ、陛下はすぐさま内ポケットに忍ばせた招待状を見せると、


「では、こちらへ」


と、会場へ案内してくれた。


そこにはたくさんの招待客で溢れかえっており、皆豪華なアクセサリーを身にまとってキラキラしてる。


皆綺麗で………細くて…………使用人が頑張って私を綺麗にしてくれたが、その限度に申し訳なく一人で感じつつ、


迷子にならないよう陛下の側をピタリとくっつき歩く。


少し歩いただけなのに、陛下の周りには既に沢山の人だかり………。


恐らくどこかの国の王様や、その娘である綺麗な姫君ら。


気づけば私は蚊帳の外状態だった。