「あっ、やばっ!俺忘れ物してる!」



「えっ、大事なもの?取りに帰る?」



そう聞いたら悠君は私の耳元でこそっと。



「沙羅におはようのチューすんの忘れてた!」



小声で呟きたかったんだと思う。
そんなこと言われたら照れるしかない。
でもね。



「バカ!声のボリュームおかしいでしょ!」



実は悠君は、内緒バナシができない。



つまり、周りに丸聞こえ!
クスクス笑われてるってば!!