「おい結衣。

俺のことも敬えよ。こら。」








一人だけ不服そうな顔をする猿。











「俺だけ呼び捨てとか納得いかねぇ。

〝雄くん〟って呼べよ。」










雄くんって…。

果たして、そう呼ばれて嬉しいのだろうか。



雄大は、禅くんよりも『くん』付けが似合わないと思う。











「ほら、リピートアフターミー。

……雄くん♡」






「コーラ♡」












期待満々な顔で待つ雄大に、嫌味たっぷりな笑顔で返してあげた。









「…んだとこらぁ!!」











案の定、キレる雄大。




バカじゃないの…?

絶対に雄くんなんて呼んでやらない。









「降りろメス猿!

俺が回し蹴りの手本見せてやるよ!」






「きゃー!棗くん助けて!」