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結衣と会うためだけに、彼女の勤め先と月島組本家の中間地点に借りたマンションの一室。
その部屋に置かれた二人がけのソファに一人腰かける。
棗達と会ったあの夜から数日後、久しぶりに結衣とゆっくり過ごす時間を作ることが出来た。
あの後、一人でいくら考えてみても結局まとまらなかったプロポーズ案。
だけど既に想いを伝える決意は固まっていて、ポケットの中には半年前から用意していたあの指輪を忍ばせていた。
「はー…いいお湯だった。
禅くんも入ってくる?」
「いや、もう少し後でいい。」
「そっか。」
風呂から上がった結衣は、まだ少し湿った髪をタオルで拭きながら、当たり前のようにソファに腰かけた俺の膝の上に跨る。
そして俺の腰に腕を回すと、胸辺りに頬を擦り寄せた。



