───────────











「棗ー、コークハイ作って。」





「はいはい。

禅はビールだよね?」





「あぁ。悪ぃな。」








それぞれ違う大学に通う棗と雄大、そして本格的に組の若頭となった俺。


なかなか合わなかった予定を無理やり合わせて、今日は久しぶりに棗の家に3人で集まっていた。









「それにしても、久しぶりだね。

結衣ちゃんは元気にしてる?」





「ああ。

…俺も最近は全然会えてねぇけど。」






「あー、それはさみしいね。」








結衣は高校を卒業してすぐに、唐沢グループで受付嬢として働き始めた。



お互いの仕事で忙しく、ただでさえ学生時代ほどの頻度では会えなくなった上に、最近結衣は何やら習い事まで始めたらしい。


そのせいで、さらに彼女とは会いにくくなってしまった。