──────コンコン
「月島さーん。」
廊下から聞こえた声に、俺たちは慌てて距離をとる。
「はーい。」
彼女が返事をすると、中年の医師と2人の看護師が病室に入ってくる。
運び込まれた時に対応してくれたのとは、また違う医者だ。
「あ、旦那様もいらっしゃいますね。」
「…どうも。お世話になります。」
「今から奥さんの状態についてご説明させていただきます。」
医師に座るように促され、俺はベッド脇のソファに腰掛ける。
そしてすぐにタブレットの画面を見せられて…
白黒の写真は、何が写っているのかよく分からない。



