「とりあえず横になっとけ。
…何か食いやすそうなもんと薬買ってくるから。」
「うん…ごめんね。」
「なるべく早く帰ってくるけど…
何かあったらすぐに電話しろよ?」
禅くんはそれだけ言うと、アウターと財布だけ手に持って走って家を出ていった。
吐いたのなんて、いつぶりだっけ?
すごく心細い…
いつまた気持ち悪くなるかわからないから、トイレから離れない方がいいかな?
でもずっとトイレにいたら、禅くんに心配かけちゃうだろうな…
やっぱりきちんとベッドで寝よう…。
ぐっすり寝たら、きっと良くなるはず。
私はベッドに移動すべく、重い腰をあげる。



