「そんじゃあ、気を取り直して…
佑、結婚おめでとう!」
「「「おめでとう!」」」
カンっと音を立ててグラスをぶつけると、佑は「ありがとう」と照れくさそうに言う。
「もしかしたら、そのうち佑も父親になるかも知れねぇってことだろ?」
「ぶははっ!!
佑が父親とか、面白すぎんだろ!」
佑が父親をやっている姿を想像してか、面白そうに笑う賢ちゃんと雄大。
「おいこら、俺の父性をナメんなよ?」
「そうだよ。
佑は意外と父親に向いてると思うよ?
なぜか星乃も、佑にすっごく懐いてるし…
……ね?禅くん。」
私が禅くんにそう話を振ると、彼は「星乃は俺の娘だ。」と少し不機嫌そうに言う。
どうやら、さっき星乃が自分ではなく佑に縋り付いていたことが気に入らなかった様子。
あらあら…
星乃ちゃん…。
パパ、嫉妬しちゃったみたいですよ…。



