あの日から2週間が経った。


5月下旬。

梅雨も近づき、だんだん蒸し暑くなってきた今日この頃。



私はというと、この2週間ずっと考えるのは
月島さんのこと。


どこの高校の人なんだろう。とか、

あの笑顔、かっこよかったな。とか。




また…会いたいな…。









「───…ら……か…さ…」









でも、あの倉庫の場所分かんないしな…。

それに、ストーカーとか思われたくない。









「…唐沢結衣ぃぃぃい!!」





「へっ?」







先生の怒鳴り声で、我に返る。

あれ、今なにしてるんだっけ?








「話聞いてたか?

ここの問題答えろって言ってんだ。」








黒板にはチョークで書かれた数学の問題。

説明を聞いていなかったから分かるはずなんてない。









「…すみません、わかりません。」








素直に謝ったのに、グチグチと説教をはじめる私が大嫌いな数学教師。


みんなにクスクス笑われて恥ずかしい。