「色気ねぇな。居酒屋かよ。」
「今更私に色気とか求めちゃだめだよ。」
「まぁ、たしかにな。」
「え!?
もしかして、禅くんもボンキュッボンなお姉様の方が良いの!?」
「俺は別に巨乳好きじゃねぇ。」
「…遠回しに私が貧乳って言ってる?」
2人で抱き合いながら、くだらない話をして笑い合う。
ふざけて拗ねたふりをする私の頬を、彼の両手が優しく包み込んで……
「俺は、結衣がいいんだけど?」
私を見下ろす彼の表情があまりにも優しくて…
真っ赤になる顔を隠したくても、彼の両手によって俯くことすら許されない。



