「結衣…。」







小さく囁くような彼の声は、少しだけ掠れていて…









「…もう、伝えても良いんだよな?」








少しだけ切なげに…だけど嬉しそうに笑う彼に、私は小さく頷く。



























「結衣…。



───────…愛してる。」










真っ直ぐに私の目を見て言う彼に、今までの思いが一気に込み上げてきて…

鼻の奥が熱くなって…綺麗な夕日も、彼の姿も歪んでいく。









「…っ…私も……」








震える声でなんとか絞り出したその言葉。

そのたった一言でも私の想いは伝わったのか、彼は嬉しそうに笑った。