「…わぁ……。」









視界に広がる水平線。

オレンジ色の夕日が水面にキラキラと反射していて…








「すごいっ!きれい!」







こんな綺麗な場所があったなんて、今まで知らなかったな。








「お前と別れてから、よく一人で来てた。

ずっとお前にも見せてやりたくて…」









優しく笑う彼の横顔に、胸が高鳴る。


何も言わずにただじっと彼に見とれていると、彼もゆっくりとこちらを向く。




自然とぶつかる視線。

彼の漆黒の瞳に、吸い込まれそうな感覚。






恥ずかしくて…

でも、目をそらすことはできなくて…


私はごくりと唾を飲みこむ。