「嫌だ。まだ帰らねぇ。」 「何言ってんだ。 今日は組の幹部会議だろ?」 「俺はまだ正式な跡取りじゃないから、関係ない。」 「…いいから、帰るぞ。 組長から、お前も連れてくるように言われてるんだよ。」 結衣の手をギュッと握って離れようとしない佑を、昴が半ば強引に立ち上がらせる。 「それじゃあ、禅。また今度な。」 「あぁ。気をつけろよ。」 そしてそのまま佑を引きずって帰っていった。 あのクールな佑が、まさかあんな駄々っ子のような態度をとるなんて…