私の家の方向に向かって走り出す高級車。
はぁ……やっと帰れる…。
なんだか今日はどっと疲れた。
眠たい…。
でも、このタイミングで寝れるほど、まだこの人達に気を許していない。
だから頑張って起きておくことにする。
車の中はずっと静かで…
もっと雄大がうるさいのかと思ったけど。
そこまで仲良くない人と、こんな静かな空間にいるのって気まずいよね。
でも、誰か喋ってくれないかなー。とか考えてたら、案外すぐに着くもんだ。
「結衣ちゃん、家この辺?
どこの道を曲がればいい?」
「そこのコンビニに降ろしてください。」
さすがに極道の家を教えるのは気が引けたから、近くのコンビニに降ろしてもらうことにした。



