「骨折までして…どこが大丈夫なの?

まぁ、一応CTも撮ったみたいだけど…
特に異常はなかったよ。」







雄大の代わりに丁寧に説明する棗に、俺は安堵する。








「そうか…良かった。」





「俺のことより…結衣は?

アイツはどうなった!?」





「…今、手術中。」








〝手術中〟と赤く光るランプをチラリと見た
雄大は、悔しそうに顔を歪めた。

そしてぎこちなく松葉杖をつきながら、真っ直ぐに彼女の両親の元に向かう。









「瀬戸…!?

…それに、朝比奈まで…」








雄大と棗の突然の登場に、あからさまに驚く昴。

それとは対照的に、無表情で感情が読み取れない佑。



そしてご両親は、キョトンとしていて…