病院に到着してしばらくすると、結衣の両親が血相を変えてやって来た。

昴に詳しい状況説明を受ける父親と、彼女の痛々しい姿に泣き崩れる母親。




その後、家族の同意の上で緊急手術が行われた。




そして彼女の手術を待っている間に、雄大と棗もこちらに駆けつけて合流して…

雄大は左腕と右足を骨折していて、頭には包帯も巻かれている。




あまりにも痛々しいその姿に胸が痛んだ。










「…雄大。あの時、行けなくて悪かった。

大丈夫だったか?」





「あぁ。大丈夫だ。」








俺の問いに、ニッと歯を見せて笑う雄大。

そんな雄大の背中を、棗は軽く叩く。