「郷田だよ。…郷田亮汰!」
ごうだりょうた…
あー、たしかにそんな響きだったかも!
「そうでしたそうでした!
思い出しました!」
私は隣で未だに肩を震わせる雄大を軽くど突き、郷田亮汰の様子を伺う。
表面上ではヘラヘラ笑って見せても、絶対に気は抜くな。
郷田は卑怯なやつ。
どんな手を使ってくるかはわからない。
そのことは、きっと雄大もわかってる…
「あーあ。
目障りな覇王と龍王を、そろそろまとめて潰すつもりだったんだけど…」
はぁ。と大きなため息を吐いた郷田。
覇王と龍王を潰す…?
「本当は、結衣チャンはただの人質にするつもりだったんだけどな…
君、俺の事怒らせちゃったからなぁ。」



