「昴兄…佑…ありがとう。

私の兄弟になってくれて…」








窓辺から差し込む夕日に照らされた彼女の笑顔は、驚くほどに美しかった。










「…こちらこそ、ありがとう。」










俺と兄貴は声を揃えて言う。




生まれてきてくれて…

我が家に来てくれてありがとう。



ずっと傍にいてくれて、ありがとう。




…こんなにも、誰かを愛おしいと思う気持ちを教えてくれてありがとう。










正直、まだ胸は痛むけど…



この先いつか、もし俺たちが〝本当の姉弟〟
になれたとしたら…

その時は伝えてもいいか?




















『愛してる。』