二人並んで総長室を出る。 そして広い幹部室をそのまま横切り、2階の踊り場まで出ると、下がやけに騒がしいことに気がつく。 「何事だ…?」 踊り場からそのまま下を覗き込むと、たくさんの人だかりができていて… 「おっ、二人ともやっと出てきた!」 たくさんの男たちの中心から手を振る賢と、肩を抱かれる1人の女。 俯いていて顔はよく見えないけど、誰だかはすぐに分かった。 …分からないわけが無い。 「…結衣。」