奥の部屋はさっきの部屋とは真逆で、黒を基調としたシンプルな部屋だった。
部屋に入るとまず、私はお母さんに電話をかける。
たったの2コールで電話に出た母。
『結衣!?』
焦った声。
すごい心配かけちゃったんだろうな…。
「ごめんねお母さん。
ちょっと色々あってさ…
帰るの、もう少し遅くなりそう。」
『バカ…。心配したんだから。
無事ならそれでいいの。
……あまり遅くならないでね?』
最後の一言に含まれた若干の怒り。
うわぉ…
これは帰ったらこっぴどく叱られるな…。
しょうがない。私が悪いし。
いや、95%はコーラ男が悪いけど。



