「──────…血が繋がってない奴を、姉貴だなんて思えねぇよ…」
────────ドクン……
襖の奥から聞こえた佑の静かな声に、私の心臓は鈍く脈打つ。
今…なんて…
血が繋がってない…?
誰と誰が……?
さっきまで能天気だった私も、その言葉には動揺が隠しきれなかった。
さっき買ったプリンの袋が、嫌な音を立てながら床に落ちていく。
その音に、部屋にいた3人は一斉にこちらを振り返る。
珍しく動揺する昴兄と、目を見開くお父さん。
…佑は、なんだか悲しそうな顔をしていた。
「え…?
ちょっと待って、何のこと…?」
動揺のあまり、頭が真っ白になって…
足元がふらつく。
そんな私を祥さんは何も言わずに抱きとめた。



