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「ただいまー。」
「あ、おかえりっす。」
家に帰ると、玄関にいた組員に迎えられる。
「あ、ねぇねぇ。
佑ってどこにいるか分かる?」
帰り道の途中に移動販売のプリンを見つけたから、甘党な佑ちゃんのために買っちゃいましたよ。
さすが私、優しいお姉ちゃん。
もちろん昴兄と自分の分も買いましたけど。
おやつに3人で食べようと思って。
「若たちなら、組長の部屋にいると思う。
さっき呼ばれてたよ。」
「おっけー。ありがとう!」
お父さんの部屋か。
プリン、お父さんの分は買ってきてないや。
だって家にいるとは思わなかったし。
そんな能天気なことを考えながら、お父さんの部屋に向かう。



