「祥さん…私、そんなにヤワじゃないよ? 唐沢組組長の娘で、若頭の妹なの。 それに、何があっても守ってくれる人がいる。」 喧嘩が強いわけではないけど、度胸はある。 それに、昴兄や佑がついてるもん。 「…そうだったな。」 胸を張ってみせる私に、祥さんも微笑んだ。 まったく… 昔から心配性なんだから。 でも、これからは気を引き締めよう。 もし黒薔薇に捕まりでもしたら、昴兄や佑に迷惑がかかってしまう。 それだけは絶対にだめ…。 自分の頬を叩いて気合を入れ直し、再び帰路についた。