「もちろん俺も手伝うよ。 …でも、今日はもう帰ろう。 お嬢もたくさん歩いて疲れただろ?」 「うん、そうだね。」 祥さんと並んで家までの道を歩く。 2年前のあの事件を調べるのは、ただの私のわがまま。 昴兄や禅くんのためだとか言いながら、結局は自分のため。 二人に仲直りして欲しいから……。 そしてもう一度禅くんの元に帰りたいから。 そんな私のわがままに、祥さんは当たり前のように協力してくれる。 「祥さん…。本当にありがとね。」 私がお礼を言うと、祥さんは歩みを止めて私の方に向き直した。