私たち3人の視線を集める月島さんだけど、当の本人は目を瞑って何も答えようとしない。 しばらく車内に流れる沈黙。 えー… 聞いたらいけないことだったのかな…? いやいや! 私は当事者じゃん!知る権利はある! …でもなんか申し訳ない。 渋々謝ろうと思ったけど、私よりも先に沈黙を破ったのは朝比奈さんだった。 「……あっ!俺わかっちゃったかも! もしかして、結衣ちゃんがあの時の─…」 「────黙れ、棗。」