よかった…。
本当によかった…。
次々と溢れ出る涙が祥さんの肩を濡らし、丸いシミを作っていく。
「お嬢、ちゃんと彼に会って来な?
…俺は外で待ってるから。」
耳元でそう囁いて私の背中をそっと押すと、祥さんはカーテンを閉めて出ていった。
背中を押された反動で、私は一歩彼に近づく。
「…えっ……と……」
久しぶりに見た禅くんは、なんだか少し痩せた気がする…。
何を言えばいいか分からずに、泣き顔を隠すように俯いて立ち尽くす私。
彼はゆっくりとベッドから立ち上がると、そんな私を優しく抱きしめた。
布越しに感じる懐かしい温もりと、ふわっと香る彼の甘い香りとタバコの匂い。



