「あの…
バイク事故で搬送された月島禅さんは…?」
「ご家族の方ですか…?
ご案内致します。」
近くにいた看護師さんに尋ねると、丁寧に案内してくれる。
呼吸器が繋がれた人、お腹を抱えてうずくまっている人…
そんな人たちを見ると、どんどん不安は募っていった。
…大丈夫だよね…?
禅くん…。
震える手をぎゅっと握りながら、一歩一歩歩みを進める。
…奥に入ったところにあるベッドに、彼はいた。
「結衣…?」
ベッドに腰掛ける彼と目が合う。
頭には包帯、右腕にはギプスが付いていて、とても痛々しい姿。
…生きてる……。
思っていたよりも元気そうな彼の姿に、安堵の涙が溢れた。
泣き顔を彼に見られたくなくて、私は隣にいる祥さんの肩に顔を埋める。



