家に帰ると、玄関で昴兄が待っていた。 目を真っ赤に腫らした私を見て、心配そうに駆け寄ってくる。 そんな昴兄に、私は思い切り抱きついた。 昴兄も優しく私の頭を撫でてくれた。 「…昴兄……ごめんなさいっ…。」 「ん?…何のこと?」 …わかってるくせに…。 こんな時でも、私が傷つけないことを何よりも最優先する昴兄。 …傷つけてごめんね。 ごめん、昴兄…。佑…。 もうあの人たちとは会わないから…。 どうか許してください…。