「佑…お願いだから、もうやめてっ!
──────…別れるからっ!!」
「結衣…?」
悲しそうに私の名前を呼ぶ彼の声に、喉が熱くなる。
「別れるから…もうやめて…。」
悲しそうに瞳を揺らす彼と目が合う。
揺らいでしまう気持ちを吹っ切るように、大好きな彼の手を思いきり振り払った。
「……もう会わないから…。
みんな…今までありがとう…。」
それだけを一方的に告げて、早足で家までの道を歩いた。
それ以上何かを話せば、余計な言葉が出てしまいそうだったから…。
彼らに伝えたかったたくさんの言葉を、佑の目の前で口に出すのは…あまりにも残酷だと思ったから…



