しばらく私をなだめるように抱き締めていた彼は、ゆっくりと私から体を離し、そして真っ直ぐな目で見つめた。 「結衣…優しくするから。 ………いいか?」 彼の言葉に、顔が熱くなるのがわかる。 私がゆっくりと頷くと、彼は自分が着ていたトレーナーを脱ぎ捨て、優しくキスをした。 程よく厚い胸板に、引き締まった腹筋。 優しいキスと、大切そうに触れる冷たい手。 ……好きだよ…禅くん。 誰よりも大好き……。