大通りの交差点を右折して進んでいくと、左手に見えるコンビニエンスストア。

そのだだっ広い駐車場に、場違いな黒い高級車が停る。




その高級車の後部座席から外に降りると、スモークがかかった車の窓が下がる。










「結衣。」







そこから顔を出した禅くんが数回手招きをしたから、私は彼の方に顔を寄せる。










───────チュッ




ほんの一瞬だけ触れた唇と唇。

びっくりする私に、悪戯な笑みを浮かべた彼。