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「ちょっと…こんなに誰が食べるの?」
「俺らだよ、俺ら。
男子高生の胃袋をなめんじゃねーぞ。」
1時間後には、全員の手に大量のビニール袋が下げられていた。
もちろん袋の中身は全部食べ物で、到底四人で食べ切れるような量じゃない。
私もどちらかと言えば大食いな方だけど…
だけど、この量はさすがに食べ切れる気がしない。
…見るだけでもう吐きそうだもん。
「問題は食べる場所だよね。」
「多目的室のスペアキーなら持ってるよ。
今日はあっち側の校舎は全部閉鎖されてるから、誰もいないはず。」
「なんでそんなもん持ってんだよ。」
多目的室の鍵を見せびらかす私に、雄大は〝ドン引き〟という顔をする。
スペアキーは入学した時、お祝いで昴兄がくれた。
なぜ昴兄がこれを持ってたのかは未だに謎。
まぁ、この学校はなんでもアリだから。



