「だから、禅くん。

責任とって私のこと幸せにしてよね?」







「任せろ。」









禅くんが優しく笑ったと同時に、何かに挟まれたような痛みが右耳に走る。










「んっ……。」




「頑張ったな。偉い偉い。」








涙目になる私の頭を撫でながら笑った彼を見ていると、何故だか胸がキュッとなった。

いつもの甘い痛みとは、何が違うような気がした。








この胸の痛みが、何かを予知していたのかも
しれない。


彼がいれば、きっと未来はいい方に進むって
信じてた。





……信じてたよ、禅くん。