キミと一緒なら




首を横にブンブンと思い切り振った。


なんで嘘つくんだ??


「・・・い、家出したんです・・・」


小さくて可愛い涙ぐんだような声で俺に言ってくれた。


家出なんて・・・するような子には到底見えないんだけど。



「どうして?」


気になるから聞いてみた。


でも、彼女は答えてくれなかった。


「言えないんだったらいいや。家はどこ?」


そう聞くと、また彼女は頭をブンブンと振った。


「帰りたく・・・ないんです・・・」



申し訳なさそうな顔で弱々しくそう呟く彼女を何としてでも守ってやりたかった。


「ん〜・・・とりあえず、風引くから車に乗って?」


「・・・でも、迷惑ですよね?」


「俺の家来るか?狭くてもいいなら」


俺一人でも、ぴったりくらいの広さなのに、2人いていいのかって思ったけど・・・


「泊めてやるから。な?」



彼女を助手席に乗せて再び車を走らせた。