「私さ、陽菜が辛い顔してるのに、何もしてあげられないのが悔しいんだ・・・」


屋上のフェンスに体をもたれさせて、言った。


美羽ちゃんは・・・気づいてたんだ・・・。


「だからね、せめて話だけは聞かせて?それしか私は陽菜のために出来ないんだから・・・ね?」


「・・・っ・・・うん」


美羽ちゃんに思い切り飛びついた。


ずーっと溜め込んできた涙が一気に零れ出す。


今まで流したこともない涙。


「泣きすぎー!!」


「ん〜・・・美羽ちゃん大好き!」


「ははっ!嬉しい〜!」


久しぶりにこんなにも美羽ちゃんに甘えたと思う。


裕哉に出会ってから、もちろん心配かけられないから、何も話してない。


けど、裕哉と出会って以降、美羽ちゃんも巻き込みたくない、て思ったから、何も話せなかった。


前までは何かあるとすぐに美羽ちゃんに話していたんだけど・・・。