☁︎︎*. 陽菜 side ︎︎☁︎︎*.


夏休みが終わって、2学期が新たに始まって、1週間が経とうとしていた。



朝はいつも通り、裕哉が車で学校の校門前まで送ってくれた。



「今井さん!おはよ〜!」


「お、おはよう・・・」


相変わらず、最近私に気さくに話しかけてくるんだよね・・・


北村くん・・・。


1学期の後半もずっとこんな感じだし・・・


苦手な人なのに、話しかけられると本当に困るんだよね・・・。


「ねぇ、今井さん!」


はあ・・・。


北村くんに話しかけられて後ろを振り向いた。


「陽菜ちゃんって呼んでもいい?」


「無理」


「なんで??」


「そこまで親しくないから。ごめん」


どれだけ冷たく突き放すような言い方をしても、全然離れてくれなくて・・・


「じゃあ、親しくなったらいいの?」


「考える」


「そっ?じゃあ、これからも仲良くしてね?」


・・・なんで私なんかと仲良くするのよ。


私は、北村くんとは絶対に仲良くならないから。


だって、苦手な人だからね。