「じゃあ、一生おでこにキスとか、抱きしめたりしちゃダメだよ?」



「それは、下ろさねーとな?」


陽菜をそっと俺の腕から離した。


「帰るか?」


「うん」


「手、繋いでもいい?」


「えっ!!・・・あ。うん」


よっしゃ!!と小さくガッツポーズをして、陽菜の小さな小さな子供のような手をぎゅっと握りしめた。


陽菜の歩幅に合わせて歩く。


この小さな陽菜の手を握ると改めて女なんだなって思う。


「なぁ、陽菜」


「なに?」


「陽菜のことすげぇ好きだよ」


「バカ!!///」


照れてるところとか、素直じゃないところとか全部全部


大好きなところ。


どこが好きかって質問には答えるのは難しい。


でも、全部好きだってことは確実に言える。


嫌いなところなんてないんだ。


・・・ベタ惚れなんだよな、陽菜に。