あーこれは後々わたしに惚れるな


という自意識過剰な思想を巡らせながら杏莉は問いた





「で、何でそんなすごいイケメン集団がここに?


ここにいてもうるさいだけだよね?」





また優しそうなイケメンが答えた



「麗華ちゃんを迎えにきたんだ」






「...は?え?んんん?」


杏莉はびっくりしたフリ





「...あ、杏莉には言ってなかったね...



私、ROARの姫やってるの」




「知ってるよばーか」と答えたくなる衝動を抑え、






「...そう、なんだ...


すっごいね麗華!まあ麗華は可愛いからね〜」




と、いかにもみんなに騒がれる人気者の暴走族が興味を持ちそうな受け答えをしてみせた



案の定ROARも、もちろん麗華も驚いた様子




「嫌いに、ならないの...?


人気者のROARの姫が、こんなやつなんだよ...?

嫌じゃ、ないの...?」




「何でそう思うの?


大体麗華は自分のこと過小評価しすぎ!

可愛いんだから自信持ちなよ!」







ああ、こんな友だちごっこ心底反吐が出る



杏莉は密かにそう思っていた