ーーーざわざわ



今日はいつもとは違う騒がしさがあった





それもそのはず、







「ねえ、麗華ってどんなものが好きなの?」




「え、えとっ、私は酢昆布とかっ、梅昆布茶とかっ、あっ!カリカリ梅も好き…!」




「っぷ、あはは!意外としぶいんだね?」







信じられない光景を目の当たりにしているからである





「ちょ、杏莉っ?!」




1人の女が何か言いたげな周りを代表して杏莉に声をかける




「あれ、ぷにじゃん。どうしたの?」





彼女の名前はぷに



もちろん本名ではない





「どうしたもこうしたもないでしょ!!


どんな心境の変化?!」




「あー、麗華のこと?


あたしが一緒にいたいと思ったからこうしてるだけだよ。

気にしないで、ね?」





"気にしないで"



有無を言わせない威圧の含んだ声色で杏莉はそう言った





案の定何も言えない周りはこれ以上何も言ってこなかった