「あ、そういえばあなたの名前は?」



杏莉は彼女から一旦離れ、そう問いた




「み、三鈴麗華っていいますっ…」



高校で初めて仲良くしてくれた女性である杏莉に、麗華は思わず身を固くした





案の定またくすくす笑う杏莉





「そんなに固くならないで!


あたしの名前は多分知ってるよね…?

さっき呼んでたし…」




「うん、杏莉ちゃん有名人だから…」




校内で杏莉を知らないものはいない





成績優秀者でありながらも美貌を兼ね備えている杏莉は人気者で


他学年からは一目置かれる存在であった