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俺は最近、この子の兄は本当に犯人なのだろうかと疑問を抱くようになっていた。
この前きつく言いながらも、高田の監視の目は常に緩かったため、俺は高田の目を盗んで事件のことを調べるようになっていた。
『女児連続殺人事件』
佐々本小春の兄、佐々本大雅(たいが)が、2年前起こしたとされている事件。
女児3人を誘拐したのち、性的暴行を加え、遺体を山中に遺棄したとされている。
女児の身体には、性的暴行を受けた痕跡はあるものの、犯人のDNAはきれいに洗い流されていたため、その線からの犯人特定には至らなかったらしい。
しかし3人目の女児の爪の間から、微量に採取された皮膚片が、死体遺棄現場近くの会社で働く佐々本大雅のものと一致し、逮捕された。
そののち、現場近くで被害児童と歩いているところの目撃証言も上がり、佐々本大雅の有罪は確定された。
