それでもあなたが大好きです。





「小春。俺と…

結婚を前提に付き合ってくれ」



「こちらこそ、よろしくお願いします」


「おまえのことは何があっても俺が幸せにする」


「じゃあ蓮さんのことは私が幸せにします」




俺といたら小春を不幸にするなんて、そんなの俺が逃げていただけだ。

俺のせいで嫌がらせをされる小春を見たくなかっただけだ。



そんなことにも気づけないなんて…俺もまだまだだな。



さっきまで全身を震わせながら俺にしがみついていた小春の体は、ホッとしたのか力なく俺に倒れかかっていた。

ごめんな…不安にさせるようなこと言って。




「何年かかるかわかんねぇけど、必ずおまえの元に戻るから」

「…はいっ、ずっと待ってます」




ーーそして俺たちはどちらからともなく唇を重ねた。