最近は適当に誤魔化してあまり仕事をしないようにしていた。



小春の監視を請け負ったあの日から3ヶ月。
小春を守るために他の女を売ることもあった。



大抵の仕事は1ヶ月で片付けてきていた俺が、小春に限ってはもう3ヶ月も経っている。

覚悟はしていたが、俺は徐々に怪しまれるようになってしまった。


お目付役の高田は頻繁にやってくるようになり、今まで以上に気を引き締めなければいけない状況だ。





「…小春と暮らせるのももう終わり……」


一緒に暮らしたのはたったの1ヶ月だったが、お互いになかったものを求め合い、欠かせない存在となっていた。



小春が求めていたのは、信頼、支え、温もり。
俺が求めていたのは、居場所、安らぎ、愛情。


俺らは一緒にいることでお互いの欲しかったものを与えあってきた。




そしていつのまにか無くてはならない存在になってしまった。

求めていたものが手に入るからじゃない。それ以上にお互い強く惹かれあっていた。




…あんなに心に決めていたのに。
近づきすぎてはいけないと。


だが、無理だった。
はじめて目があった瞬間から、どうしようもなく惹かれて、ブレーキなんて効かなかった。