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俺にはこの子の手を握る資格もない。

そんなことわかっている。



でも、毎日毎日ひとりでがんばり続けている彼女の姿を見て、どうしても応援したくなった。


ひとりじゃない、こんなどうしようもないやつだけど、それでも俺は君の味方だって伝えたかった。




ーーそれに、あの変態オヤジに彼女を汚されたくなかった。


自分がどうしてここまで彼女に思い入れをしてしまっているのか…この感情がなんなのか、本当はもうとっくに気づいている。

だが、この想いは決して口に出してはいけない。



彼女の兄は犯人ではない、それは俺がなんとしてでも証拠をかき集めて立証してみせる。


しかし対して俺は紛れもなく犯罪者なのだ。



せっかく彼女の兄の無実が証明されて、世間の厳しい目から解放されようとも…犯罪者の俺と繋がりがあると知れれば、彼女へ向けられる目は変わらない。


それになにより、こんな醜いことをしてきた俺となんていてほしくなかった。