「ねえ蓮さん…」
「ん?」
「私さっき蓮さんのことずっと待つなんて言ったけど、ほんとに待っててもいいの?」
「ん…?当たり前だろ」
「だって…私、もう…足動かないんだよ。
これから絶対荷物になる。
蓮さんは組織から解放されて、罪も償って、やっと自由になれるのに…
私嫌だ。そんな蓮さんの荷物になんてなりたくない」
「何言ってんだよ小春!
俺は小春のこと荷物だなんて絶対思わない。
もちろんうまくいかないこともあって、苦しむかもしれない。でもそれも全部2人で乗り越えていこう?
俺こんなに小春のこと愛してるのに、一緒に生きていかれないなんて考えられないよ」
不安げに揺れる小春の瞳をしっかりと見つめて話すけれど、小春は自分の動かなくなった足に視線を逸らしてしまった。
「小春…?
俺はもう小春と離れる未来なんて考えたくないよ。
自由になったら、思う存分小春といたい。
2人で買い物に行こう。旅行にも行きたいなー。
そうだ小春!旅行、どこに行きたいか考えておいてよ。」
「でも…でも私」
そう言うと小春は何も言わずに黙り込んでしまった。
